フォーク・ナイフ・スプーン
洋食で使用される食器、ナイフやフォーク、スプーンは料理が変わるたびに新しい物、他の物へと交換します。といっても一皿終わるたびにお店の人を呼ぶわけではなく、あらかじめテーブルに用意されているナイフやフォーク達(カトラリー)を使用します。
量が多くてどれから使用すればよいか悩むかもしれませんが、難しく考える必要はありません。基本的にカトラリーは外側から順に使用していきます。そしてつい1つ飛ばしたりして順番を間違って使ったとしても、わざわざ変えることなくそのまま使用して構いません。
配置としては右側にナイフとスプーン、左側にフォークが置いてあります。それ以外にも奥の方に置いてある小さなスプーン、デザート用のスプーンや、バターナイフがセットされている場合もあります。
コース料理の献立によっても変わりますが、基本的に外側からオードブル、魚用、肉用といった形でセットされます。魚用のフォークやナイフは肉用に比べて歯が短かったり丸みを帯びていたりするので、上手に使い分けましょう。
それと、ずっと同じ箸を使って食べる日本人にとって箸置きなどを利用して食事を一時中断する光景はよくあります。ですが洋食には箸置きなどのような小道具はなく、そのまま置くとテーブルが汚れてしまうので皿に置くしかありません。ですが置き方によって意思表示の意味が変わってきます。
「まだ食べる」という意思表示はナイフとフォークを両淵に置いて「ハ」の字にします。逆に「食べ終えました」という意思表示はナイフとフォークを内側に向けて揃え、柄を右側の淵にかけます。だいたい時計の5時を指す方向だと考えてください。この合図をサインに、給仕の人がお皿と使用済みのカトラリーを片付けます。
この意思表示の仕方は国によって多少異なってきます。上記の置き方は主に日本やアメリカで行われていますが、イタリアやフランスでは終わりの合図の置き方は右横、3時の方向に置くようになっており、イギリスでは真ん中、6時の方向に置くのがマナーです。さらにイギリスの場合は途中の合図も「ハ」の字ではなく、少し深めに置いて「×」の字にさせます。
正しい持ち方 フォーク・ナイフ
フォークやナイフは置かれている位置の通り、右手にナイフ、左手にフォークを持つのが基本となります。どちらも普通に握るのではなく、人差し指を出して軽く押さえます。こうすることで力が加わり、食べやすくなります。
ナイフは料理を切るために使い、料理を口へと運ぶのはフォークの役目です。右手に持った方が食べやすい場合はナイフを皿に置き、フォークを右手に持ち替えて食べても構いません。
正しい持ち方 スプーン
スプーンもナイフと同様に右側に置かれており、右手で持って使用します。食べ方は鉛筆のように持ってすくって食べるのが基本です。中には魚用のスプーンという物があり、切り分ける時は横に回転してナイフのように使用します。