Lesson16-2 年齢に合わせた食事 小学生

一言で小学生と言っても小学1年生と6年生では体も違ってそれに使われるエネルギーの量も違います。それにもし小学校の給食の栄養士を目指したい場合、どの学年にも効果的で栄養のとれた献立を考えなければなりません。

その為にもこのページで小学生の体の機能、代謝などについて詳しく知り、栄養学に応用していきましょう。

栄養素の必要量

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上記で少し触れた通り、学年によって必要となるエネルギー量は変わっていき、幼児期と同様に身体的成長が目覚ましい時期なので1年生と6年生の間では必要上限の差が激しく開きます。中には6年生の時点で成人と同様の活動量や栄養必要量が求められる子供もいます。

しかも年齢だけでなく、性別の違いでも成長度が変わってきて、女子の場合は月経などで体調を崩しやすく適度な栄養を考慮するのは困難を極めます。年齢性別体のつくりなど個人差が多く存在する集団の中で、最低限それぞれの学年に合った量の献立を考えなければなりません。

生活習慣病予備軍

生活習慣病は何も大人だけが気にしなければいけないような病気ではなく、子供達にまで広がりつつあるのです。

子供が好むハンバーグやフライなど動物性脂肪油脂の多い食べ物を多く食べたり、間食でお菓子やジュースを大量に食べていると糖質脂肪が体内で溜まって行きます。

まだ活動量が多かったり、成長の為のエネルギーとして消費されている事が多いので判断しづらい事ではありますが、このような食生活が続くとエネルギーを多く使用しない大人になった時、生活習慣病になってしまうリスクは極めて高いのです。

そのため、この時期からバランスの良い食事を心掛けて生活習慣病予備軍にならないよう注意しましょう。

食物繊維を多く摂る

近年、子供たちの噛む力が低下したことによって固い食べ物を苦手に感じる子供が増えて来ました。柔らかく火を通した食べ物は消化に良いので一概に硬い物を食べた方が良いとは言えませんが、たまにはイカの照り焼きなど咀嚼数が増える料理も献立に加えてみましょう。

また、食物繊維が含まれる豆類、海藻類、野菜類などは咀嚼数が稼げるうえに、食物繊維によって消化を助けてくれるので上記の両方の利点を叶えられます。

このように食材や調理法などの工夫を用いて、子供の体を考えた献立を作りましょう。

食習慣の定着

現代の日本では小学生のうちから塾に通って夜型の生活が身に沁みていたり、ダイエット志向から食事を抜いたりするなど、様々な理由で食事をとる事がままならなくなりました。

たしかに個人の思想や家族での決まり事などを尊重すべきではありますが、体の成長の為に多くのエネルギーを必要とするこの時期は1日3食、決まった時間に取るようにしましょう。

崩れた食生活は大人以上に体へ影響を与え、栄養失調肥満へと繋がっていきます。なのでまずはきちんとした食生活を体に染み込ませ、そこから食事の量を増やしたり減らしたりして調節するようにしましょう。

間食も適度に食べるのは構いませんが、1日につき150kcalが間食の目安になり、その他に必要となって来るエネルギーは全て食事で賄うようにしてください。