前のページでJASマークを説明したように、食品にはそれぞれの出自や保障などを示す食品表示があります。これらの表示を理解しておくと買い物の際に、より健康を考えた食材選びを行えるでしょう。
生鮮食品
生鮮食品とは加工されていない農産物(田畑で得られる野菜や豆類など)や、水産物(魚介類や海藻類など)、畜産物(肉や牛乳など家畜から得られるもの)のことを指します。
原産地表示
原産地表示とは読んで字のごとく、どこの場所で採れたかを示した表示です。
農産物の場合、国産なら収穫された都道府県を示し、輸入の場合は国名で表示されます。畜産物でも同じように表示されますが、国産だと表示しなくてもよく、輸入だと表示が義務になります。魚介類だと漁法によって手に入れた場所が変わってきますので、おろした港を表示することで揃えています。
さらに魚介類だと冷凍している場合や漁法の種類も表示するので「解凍」や「養殖」などの表示も含まれます。しかし牡蠣の場合は基本的にエサが必要ないので「養殖」の表示が不要となっております。なので天然の牡蠣が欲しい場合は店員に聞くようにしましょう。
原材料表示
加工食品だとそれを作り出すのに使われた全ての原材料を表示しなければなりません。
基本的に上から順に多く使用している材料になります。添加物などの中には味を調える以外にも防腐剤などが入っている可能性があるので、できるだけ表示数の少ない物を選ぶようにしましょう。
食品添加物
食品添加物は様々な種類が豊富にあります。それらを箇条書きにした物が下記になります。
- 保存料、防カビ剤、漂白剤、酸化防止剤:腐ったりカビが生えたり、変色するのを防ぐ
- 着色料、発色剤:色合いなど見栄えを良くする
- 増粘剤、乳化剤、膨張剤、光沢剤:加工の際に使用する
- 強化剤:栄養を強化する
- 甘味料、調味料、酸味料、ph調整剤、香料、酵素:味付けを整える
これらは科学の進歩によって発見して使用することができ、私達の生活を豊かにしてくれたものではありますが、あくまでこれらは化学物であり自然な物ではないのです。たまに使用するくらいなら特に問題はないのですが、常時多食していると人によっては不具合を起こす場合もあります。
これに関しては個人差があるので絶対避けるべきだとは言えませんが、可能な限り添加物の少ない物を選びましょう。
遺伝子組み換え食品
本来寒さに弱かったり、虫に弱かったりする弱点を遺伝子の組み換えによって克服させ、より効率的に収穫が得られる種の作物を作る行為を遺伝子組み換えと呼びます。
日本では下記の7種類の遺伝子組み換え作物が販売を許可されています。
- 大豆加工品:しょうゆ、豆腐、納豆などに使用
- トウモロコシ加工品:ポップコーンやコーン油、コーンスターチに使用
- ジャガイモ加工品:ポテトチップス、マッシュポテトなどに使用
- 菜種加工品:菜種油などに使用
- てんさい加工品:てんさい糖などに使用
- 綿加工品:綿実油などに使用
- アルファルファ加工品:家畜用飼料に使用
これらも原材料表示に記載されますが、全体の5%以下の使用だと細かく記載する必要がないとされているので、完全に避けることは困難です。
Lesson15確認問題
Lesson15の練習問題に取り組んでみましょう!
知識を確認することで、より定着度が高まります。