本来私達人間も動物と同じく、自分達が住んでいる土地の食べ物を食べて育ち、その食材に合った体へと長い年月をかけて変化して行きました。他にも日照時間や気圧の変化なども加わってきますが、国によって人種が違う大きな理由のひとつです。
そのため本来私達が行うべき食事の方針は地産地消、自分達の土地で出来た物を自分達が消費する考え方なのです。
現代では移動手段が格段に進化し、世界中の食べ物を貿易出来る様になりました。その結果他の地域、外国からの食材があふれて地産地消の考えが薄れていきました。
食事の西欧化が進むにつれて体つきがどんどん大きくなっていき、世界でも小柄な方だった日本の平均身長はぐんぐん伸びて行きました。ですが体つきが変わって来たとしても、根幹に残る日本人に合った食事は変わりません。
日本人には日本人に合った健康的な食事がありますので地元の食材について調べ、それらを利用した料理や献立を考えてみてください。
献立作りの一助として地産地消と関連がある考えを、それぞれ理解して行きましょう。
身土不二(しんどふじ)
身土不二とは、住んでいる場所、地域で季節にできる旬な食べ物を中心に食べると、環境と食のバランスが取れて健康に良いという考え方です。
ですがこの考えだと山間部の方は山の幸を、海辺に住んでいる方は海産物ばかりを取って栄養バランスが崩れかねないので、もっと大きい範囲でとらえて「広い地域(県、エリア)のもの」「日本の物」「国産の物」で考えるようにしましょう。
春の野菜
冬の寒さに耐えて土から芽を出した野菜は苦味を有しています。これは冬に溜まった老廃物を排出し、細胞を活性化させてくれます。
夏の野菜
この時期に旬の野菜は水分を多く含んでおり、夏の暑さで火照った体を冷やして代謝を促してくれます。
秋の野菜
冬の寒さに耐える準備をするため、養分を地中の根に溜め込んでいきます。その為イモ類をはじめとする根菜類などに栄養が多く含まれます。さらに夏の暑さで疲れ体調をキノコ類が滋養してくれます。
冬の野菜
冬の寒さに耐えようと栄養分やうま味を凝縮させます。それとこの時期は熱する調理が合う食材が多いので、温かい食事によって消化の促進や体温の上昇、保温を行ってくれます。
オーガニック
オーガニックとは有機栽培という意味で、化学肥料や化学合成農薬を使用しないで有機肥料や土壌の力を使用して栽培する農法のことです。
一見地産地消とは別の話題のように感じられますが、オーガニックの食材は自然な状態に近く、防腐剤や過度な冷凍が行われていない食材も含まれます。なので外国からの食材が入りにくく、基本的に国内の食材が多くを占める事になります。
日本の場合、登録認定機関によって認定された農家たちが生産したものにJASマークが付けられます。見ただけではわかりにくいので、まずはJASマークを探す所から始めましょう。