ビタミン
エネルギーとなる炭水化物と脂質、体組織を作り出すたんぱく質のみでも体は作れそうですが、生命活動を続けて行く上で必要不可欠な微量の栄養素が存在します。それがビタミンです。
ビタミン自体にはエネルギーや構成成分になりませんが、体の機能を正常に維持する働きを持っています。
確認されているビタミンの中で人に不可欠なものは13種類存在し、いずれも必要量はごくわずかな量です。しかし摂取していないとそれぞれのビタミンの特徴から見られる欠乏症状が引き起こされます。
基本的には上記の説明通り13種類で統一しておりますが、2003年に発表された納豆などに多く含まれている『ピロロキノリンキノン(PQQ)』というビタミンがあります。これが14番目のビタミンとして数えられるかどうか検証されている段階ですので、時代に合わせた栄養学が行えるように新しい情報には耳を傾けるようにしましょう。
生理作用
多くのビタミンは糖質や脂質、たんぱく質などの代謝をスムーズに行わせるように、潤滑油のような働きをします。他にも血管や粘膜、皮膚、骨などの保持にも貢献し、新陳代謝を促します。
種類
ビタミンの種類は豊富にありますが、大きく分類すると2種類に分けられます。それが脂溶性ビタミンと水溶性ビタミンです。この2つについて詳しく説明しましょう。
脂溶性ビタミン
このビタミンは水に溶けにくく、アルコールや油脂などに溶ける性質を持っています。主にビタミンA、D、E、Kがこの種類に分類されます。
脂溶性ビタミンは肝臓に蓄積され、もし過剰症が引き起こされた場合頭痛や吐き気が現れる可能性もあります。
いつも通りの食事ではこのような事は起こりにくいのですが、食生活や栄養を気にしてサプリメントなどを大量に摂取すると発症する可能性があります。なのでもしサプリメントや化学薬品を使用して栄養管理をする場合は、用法容量を守って服用しましょう。
もちろん、普通にバランスの良い食事を取る事が1番健康に良いので、こちらの方を心掛けてください。
水溶性ビタミン
こちらは脂溶性ビタミンとは逆で、油脂には溶けにくく水には溶けやすい性質を持ったビタミンです。この性質が見られるのはビタミンB群やビタミンCです。
水に溶けやすいという事もあって体内に入って必要量の分量だけ摂ると、蓄積されることなく排泄されていきます。これによって脂溶性ビタミンのような過剰症は現れませんが、使用する度に新しいビタミンの補給が必要なので毎日の食事に取り入れる必要があります。