3大栄養素
Lesson1で栄養素の栄養学的役割を説明した際に、人間の体に必要とされる栄養素を紹介しました。その中でも特に重要となって来る炭水化物、脂質、たんぱく質を3大栄養素と呼びます。
他にもビタミンとミネラルを含めた5大栄養素もありますが、まずは上記の3つから順に説明していきましょう。
炭水化物
炭水化物は簡潔にまとめると、糖質と食物繊維を合わせた物の総称です。細かく分けると単糖類や二糖類、少糖類、多糖類(デンプンや食物繊維など)などが挙げられます。
これらは米や麦など、穀物類に多く含まれます。もっと詳しい説明はこの後のLesson4で行います。
脂質
脂質には大きく分けて脂肪、リン脂質、コレステロールの3種類があります。どれも健康問題で取り上げられる言葉ではありますが、それは過食などによって起こる悪性の物の場合で、人体の活動には必要不可欠な要素なのです。
ちなみに、脂肪はグリセロールという物質に飽和脂肪酸や不飽和脂肪酸がくっついた事で出来上がるものです。もっと詳しい説明はLesson5で行います。
たんぱく質
たんぱく質は肉や魚、大豆などの含まれる主成分です。たんぱく質を構成しているアミノ酸は約20種も存在し、その中でも9種類(子供の場合は10種類)は体内で合成できない物なので、必須アミノ酸と呼ばれます。
それらをバランス良く含んでいるたんぱく質を『良質たんぱく質』と呼びます。もっと詳しい説明はLesson6で行います。
3大栄養素のエネルギー
この3つは人体が活動する為のエネルギー源となり、炭水化物とたんぱく質は1グラムにつき4キロカロリー、脂質は9キロカロリーものエネルギーを生み出します。
同じ質量でも生み出すエネルギーに差が生まれ、その為脂質を摂りすぎると消化しきれなかったエネルギーが体内で溜まって余分な脂肪が発生します。この事が原因で脂質に過剰に反応する方もいらっしゃるかもしれませんが、量を見極めて摂取する分には問題ありません。
炭水化物の中には消化されずにエネルギーになりにくい物があります。それらはエネルギーになりにくいからといって価値が低いわけではなく、食物繊維と呼ばれる有用な存在です。これらは腸内で消化の促進を行ってくれる貴重な存在なので、積極的に食事に取り入れましょう。
なお、たんぱく質は炭水化物と同等のエネルギーを持つと記載しましたが、決してそうとは限りません。
たんぱく質の場合、基本的には細胞やホルモン、酵素などの体組織を作るための要素として扱われるので、エネルギー源として扱われるのはその次になるため、表示上のエネルギーが実際に得られるとは限らないのです。